広島県では2023年度の公立高校入試選抜から高校入試の制度が現行のものから変更されます。
2022年3月現在中2生から新しい公立高校入試で受験する、ということになります。
なにが変わるの?
どう変わるの?
どういう準備をしていけばいいの??
人間は知らないこと、未知なことは不安になりますよね。
大丈夫。
それを今からみていきましょう。
現役塾講師目線から対策含め、お伝えしていきます。
▼現行の公立高校入試についてはこちらをチェック▼
2023広島県 新公立高校入試の変更点
2020年11月広島県教育委員会発表から、現行入試制度と新しい広島県公立高校入試との変更点をみていきましょう。
いろいろ大幅に変わるようです。
内申点の学年比重が変わる!
今までの現行の公立高校入試では
『中1:中2:中3=1:1:1』だった内申点の学年比重が
新しい入試制度では『中1:中2:中3=1:1:3』と、中3のときの内申点が3倍となります。
中3で急に成績が伸びてきたのに、中1・2の内申点のせいで高校選びを諦めてきた生徒に日の目があたるようになりますね。
また中3をしっかりがんばると挽回のチャンスがあるので、最後まであきらめずに勉強に向かうことができるようになると思います。
学力検査重視に変わる!
今までの現行の公立高校入試では『学力検査:調査書(内申点)=ほぼ1:1』だったのに対し、
新しい入試制度では、
『学力検査:調査書(内申点):自己表現=6:2:2』と変わります。
内申点よりも当日のテスト点を大きく評価する形です。
ただ心配なのは、広島の現在の公立高校入試の平均点は全国ワースト5位に入るくらい悪い=難しいのです。
記号問題はほぼなく、ほぼ記述。
英作文問題だらけの英語にいたっては、50点満点中の平均点が10点そこそこ。
ふつうの中学生にとっては難問が並ぶ問題ばかりなのです。
ここを改善しなくては、当日点だけに左右されるのは不安です。
新しい検査「自己表現」を面談で実施
「自己を認識し、自分の人生を選択し、表現することができる力」をみるためのものです。
✓礼儀作法や話し方のテクニックを見るためではありません。
✓自己表現カードの文章力や文字数なども評価には入りません。
自分の得意なことや、取り組んできたこと。
そして、高等学校に入学したあとの目標などについて、自分で選んだ言葉や方法で表現します。
人前で話すの苦手なんだけど、不利なの??
人前で話すのが苦手なタイプにはきっと大きな門になるでしょうね。
ドキドキしちゃいますよね。
でも、大丈夫!
話し方のテクニックをみるわけではないので、落ち着いて自分のことを伝えましょう。
賞状やメダルも持ち込み可能なので、工夫して自分を表現しましょう。
あとは練習あるのみ!
3年間で自分を表現することを鍛えていきましょう。
量は質に転化していきますから!
賞状やメダルが有利な加点になるの?
賞状やメダルは持ち込み可能ですが、持ち込んだからといって加点になるということはないようです。
何の賞状もとれていないーって落ち込まないで下さいね。
大事なことは、賞状をとるためにあなたがどう取り組み、工夫し、困難を乗り越えてきたか。
ここをしっかり話せるか、否かのほうが大事なようです。
相手に伝わる言葉で表現しましょう。
自己表現はどう準備していけばいい?対策は??
「自己を認識し、自分の人生を選択し、表現することができる力」ってどうやって身につけたらいいのー??って悩ましいですよね。
自己表現の対策としてオススメは
部活でも校外活動でも、勉強でも友達との関わりでも何でもいいから
1つのことを一生懸命やってみること
が大事になってくるのではないかと思います。
1つのことを頑張ってみると、うまくいくことばかりではありません。
うまくいかない日だって、もちろんあります。
そんな時にあなたが何を考え、どのようにうまくいかないことに立ち向かってきたか。
その一つ一つがあなたの財産になるはずです。
自分の夢や目標をみつけながら、一つのことをまずは極めてみましょう。
そうはいっても、現在はコロナウィルスの影響で部活もボランティア活動などもなかなかできにくい状況ですよね。
英検や漢検などの資格取得にチャレンジするのもおすすめです。
選抜Ⅰ(推薦入試)がなくなる!
大きな変化として、
内申点+小論、面接で実施されていた選抜Ⅰ(推薦入試)形式がなくなります。
新制度の入試形式スタイル
2023(令和5年度)の広島公立高校入試からは
一次選抜(一次募集)+二次選抜(二次募集)
この形式になります。
二次選抜は一次選抜で定員に満たなかった学科・コースでのみ実施となります。
従来の選抜Ⅲにあたりますね。
一次選抜(一次募集)をもっとくわしく!
一次選抜は全ての高校で実施されます。
学力検査、調査書、自己表現の3つの得点の合計点により、合格者が決定されます。
これに加え、独自検査を実施する学科やコースもあります。
その場合は独自検査を含めた4つの得点の合計により、合格者は決定されます。
合格者を決定する方法は2通りあります。
一般枠による選抜
- 全ての高校の学科・コースで統一的に実施する選抜方法
- 入学定員の50%以上の合格者を決定します。
(半分以上は一般枠である、ということ)
特別枠による選抜(高校によってはない場合もある)
- 学科・コースの特色がでる内容で実施する選抜方法
- 入学定員の50%居ないで合格者を決定します。
- 特色枠による選抜を実施しない学科やコースもあります。
一般枠と特別枠がある場合、どうやって合格を決めるの?
一般枠のみの高校の学科コースでは、一般枠のみで合否判定となりますが、
特別枠と一般枠がある場合はどうやって合格を決めるのでしょうか??
【一般枠と特別枠がある場合の合否判定】
①すべての受験生の得点を特別枠による選抜の内容で換算し、合格者を決定。
②特色枠で合格しなかった全員を一般枠の選抜内容で換算し、合格者を決定。
つまり、みんな特別枠で合否判定⇒受からなかった全員を一般枠で判定
という二重の判定となるようです。
独自検査もあるから要チェック
学科やコースによっては、特色に応じて、実技検査や作文などの独自検査を実施する場合があります。
自分が受験したいなあという学校で実施されるかどうかは、各校の「入学者選抜実施内容シート」を確認しましょう。
15歳の君に身につけてもらいたいと願っている力
広島県が15歳のあなたに身につけてもらいたい力とは何なのか、おさらいしておきましょう。
自己を認識する力
自分は何が好き?
どういう人間なのか?
自分自身のことを理解する力です。
身につけるために⇒
自分の意見や自分自身を大事にし、素直に話すことに積極的にとりくみましょう。
オススメ本↓
自分の人生を選択する力
自分の夢や目標。
自分がやりたいこと。
自分で考え、選択し、自分の意志できめることができる力です。
身につけるために⇒
自分で考え、選び、決めることを習慣づけていくことが大切です。
自分が出した結論を大切にしましょう。
オススメ本↓
表現する力
自分自身のことや自分の意見。
相手に理解してもらえるように表現し、工夫する力です。
身につけるために⇒
自分の伝えたいことを正しく相手に伝えるためにはどうしたらいいか?
伝え方や内容を工夫してみましょう。
オススメ本↓
まとめ
変わる広島の高校入試。
まだまだ実際に運用しないとみえてこないところもあるでしょう。
今までの内申点にかたよりすぎた入試よりも希望に満ちたスタイルであることは間違いないと思います。
中1生以下のみなさん、がんばっていきましょうね。
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